産廃処理業者の選定ポイント

廃棄物処理業者の選び方:リサイクル技術

リサイクル技術

産廃処理業者の選定ポイントその2は、「リサイクル技術」です。

なぜ、委託先の処理業者を選定する際にリサイクル技術を見る必要があるかというと、リサイクル技術の高さが再生資源の品質に直結するからです。そして、再生資源の品質が高ければ高いほどリサイクル利用の可能性が広がるのです

よって、自社の廃棄物をできる限り環境に優しく、リサイクルしたいと本気で考えるなら、リサイクル技術の中身まで確認する必要があるのです。

 

廃棄物リサイクルの主な技術とその特徴

廃棄物リサイクルの方式には、大きくマテリアルケミカルサーマルの3タイプがあります。リサイクル技術を評価する際には、その技術がこれら3つの手法のどれに属するものなのか、そしてその特徴がどこにあるのかを見極めることが評価のポイントとなってきます。

実際、処理業者各社はそれぞれ独自のリサイクル技術をアピールし競い合っていますが、ここではごく基礎的な技術に絞って解説します。

 

<破砕・切断>

廃棄物の中間処理の中で最も一般的な処理方法が「破砕」です。破砕と言うと、「ただ砕いて細かくするだけで技術なんてないのでは」と思うかもしれませんが、実は奥が深いのです。

破砕の目的は2つあります。1つはサイズを小さく一定にすることで、その後の工程で受け入れられるようにすること。もう1つは機密性の確保です。情報が内包されているパソコン等の電子機器類や、会社名やブランド名が記載されている製品は、そのままの状態で廃棄すると、情報が漏えいしたり不正に転売される危険性があります。きっちり破砕を行うことで、こういったリスクを避けることができるのです。

破砕機は主に、砕く目的使われる「ハンマータイプ」と切り刻む目的で使われる「シュレッダータイプ」に分けられます。

ハンマータイプは硬いものが比較的得意であるため、硬質の廃プラスチックや金属くず、ガラス・コンクリートくず等と相性がいいと言えます。

一方シュレッダータイプは柔らかいものが比較的得意であるため、軟質の廃プラスチックを始め、繊維くずやゴムくず、動植物性残さ等と相性が良いです。

 

破砕機

 

 

 

 

 

(出典:株式会社アーステクニカ)

 

 

 

 

<選別>

様々な種類のものが混合された状態の廃棄物(混合廃棄物)は、そのままでは資源として再利用することはできません。このため、「選別」を行って性状を揃える必要があります。選別の方法には、主に人手を使って行う「手選別」と、機械で行う「機械選別」があります。

手選別はローテクではありますが、決して馬鹿にはできない熟練を要する技術です。実際、経験を積んだベテランと初めて取り組む新人とでは選別のスピード、そして正確性に大きな差が出ます。それが、リサイクルのクオリティの差にも繋がっていくのです。

 

選別

 

 

 

 

 

 

一方、機械選別ですが、こちらは多種多様な技術があります。ふるいを使う方法、風力を利用する方法、比重差を利用する方法などが一般的です。他にも、金属くずであれば磁力を使って選別する磁気選別という方法があります。

 

<圧縮>

廃プラスチック類や紙くずなどの廃棄物は、かさばる割には密度が低い(=比重が小さい)ため、発生した状態のままでは運搬効率が悪く物流コストが高くついてしまいます。このため機械を使って大きさをできる限りコンパクトにして荷姿を整えることで輸送効率の向上を図るために行われるのが「圧縮」です。

 

圧縮

 

 

 

 

 

 

 

 

<溶融>

熱を使って廃棄物を溶かして減容することを「溶融」と言います。溶融も圧縮と同様、主に比重を小さくするために行われます。例えば発砲スチロールであれば低温で溶融しインゴット化、ポリエチレンやポリプロピレンなどは溶融後繊維状に伸ばされ、除熱された後細かく砕かれてペレット状に加工されます。

 

溶融

 

 

 

 

 

 

 

 


まとめ

ここで挙げたリサイクル処理技術は、ごく基礎的な技術です。実際には多種多様な技術が存在し、日々進化・発展をしています。また、業者間の実力差も徐々に開きつつあります。排出事業者は各処理業者のPR文句に惑わされずに冷静に実力を評価することが求められます

 

 

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