SDGsコラム

廃棄物処理法が6年ぶりに大型改正へ!(1)

 

1970年(昭和45年)に制定された廃棄物処理法(正式名称:廃棄物の処理及び清掃に関する法律)ですが、その後改正を重ね、直近では2011年(平成23年)に大きな改正がされています。これまでは大体5年毎に見直しされてきており、今回の大型改正も5年の節目を超えたところということでほぼ予定通りとなっています。

 

HUB’S EYE(リサイクルハブコンサルタントの分析)

さて、今回の改正のポイントをおさらいします。
大きく3つあります。

(1)廃棄物の不適正処理への対応の強化

(2)有害使用済機器の適正な保管等の義務付け

(3)その他

 

では、(1)から順番に、その概要の紹介と裏に潜む政府の意図について分析していきます。

 

(1)廃棄物の不適正処理への対応の強化

  • 市町村長、都道府県知事等は、廃棄物処理業の許可を取り消された者等が廃棄物の処理を終了していない場合に、これらの者に対して必要な措置を講ずることを命ずることができることとする。また、当該事業者から排出事業者に対する通知を義務づけることとする。

 

→環境省は名指しこそしていないものの、あの「廃棄カツ転売事件」への対応であることは間違いありません。この事件によって許可取り消しとなったダイコー社ですが、排出元不明の廃棄物が1000トン近くあり、これについてどうするかという問題が発生しました。結局、他の産廃処理業者が自発的に申し出て無償で処理をしてくれたので事なきを得ましたが、今後こういった問題が発生した時に、自治体が強力な執行権限を行使できるようにするというのが目的です。

 

 

  • 特定の産業廃棄物を多量に排出する事業者に、紙マニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付に代えて、電子マニフェストの使用を義務付けることとする。また、マニフェストの虚偽記載等に関する罰則を強化する。

 

→「特定の産業廃棄物を多量に排出する事業者」とは「特別管理産業廃棄物を年間50t以上排出している事業者」のことを指します。現在の電子マニフェスト普及率は約4割強と念願の5割超えが見えてきています。このような状況を踏まえてさらに普及を推し進めるため、一部義務化という方針になったと思われます。実際問題、特別管理産業廃棄物を年間50t以上も排出している事業者は非常に限られますし、そのような事業者はほとんど電子マニフェストを導入しているので、大騒ぎになるようなことはなさそうです。

また、マニフェストの虚偽記載に関する罰則強化についてですが、こちらも「廃棄カツ転売事件」への対応を念頭に置いたものと思われます。ダイコー社の場合、電子マニフェストを使用していましたが、「廃棄カツを全て堆肥化した」と虚偽の記載をしていました。分かりやすい対応ですね。

 

 

ということで、今回はここまでにしたいと思います。

来週は、残りの(2)(3)について取り上げたいと思います。

 

 

 ■参考

2017年3月10日環境省報道発表

 

 


error: Content is protected !!