廃棄物処理の法律と制度

廃棄物処理法の解説

廃棄物処理法

1.廃棄物処理法とは?

法律  <正式名称>
  廃棄物の処理及び清掃に関する法律

 

  <発行年>
  1970年12月25日制定

 

<法文の構成内容>

第1章 総則

第2章 一般廃棄物

第1節 一般廃棄物の処理

第2節 一般廃棄物処理業

第3節 一般廃棄物処理施設

第4節 一般廃棄物の処理に係る特例

第5節 一般廃棄物の輸出

第3章 産業廃棄物

第1節 産業廃棄物の処理

第2節 情報処理センター及び産業廃棄物適正処理推進センター

第3節 産業廃棄物処理業

第4節 特別管理産業廃棄物処理業

第5節 産業廃棄物処理施設

第6節 産業廃棄物の処理に係る特例

第7節 産業廃棄物の輸入及び輸出

第3章の2 廃棄物処理センター

第3章の3 廃棄物が地下にある土地の形質の変更

第4章 雑則

第5章 罰則

附則


<主な罰則規定>

違反者(個人と法人の両方)には次のいずれかの罰則が適用されます。

  • 5年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金又はその両方
  • 3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金又はその両方
  • 2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金又はその両方
  • 1年以下の懲役又は50万円以下の罰金

 

2.制定された背景

第2次世界大戦後、日本経済の高度成長に伴って企業が排出する事業系ゴミが増え、公害問題とも重なり、大きな問題となっていました。戦後すぐに制定された清掃法では、こうしたゴミを汚物と呼んでいました。したがって、ゴミ処理は、法律上は長い間汚物処理という形で扱われていました。1970年に清掃法が全面改正され、廃棄物処理法が制定されると、「汚物」は「廃棄物」という名称で呼ばれて扱われることとなりました。

また、事業系ゴミの扱いは、新たに「産業廃棄物」という明確な定義が与えられ、処理の方法が規定されました。その後ゴミの範囲の拡大に伴って、廃棄物処理法もほぼ毎年改正されています。

 

3.目的

廃棄物の排出を抑制し、適正な処理(分別、保管、収集、運搬、再生、処分など)方法を定め、生活環境の清潔を保持することによって、生活環境の保全と公衆衛生の向上を図ることを目的としています。

 

4.廃棄物/産業廃棄物/一般廃棄物の定義

「廃棄物」とは、「ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物または不要物であって固形状又は液状のもの」と定義されています。

つまり、占有者が自ら利用または他人に有償で売却することができないために不要になったものをいいます。廃棄物に該当するかどうかは、そのものの性状、排出の状況、通常の取扱い形態、取引価値の有無および占有者の意志などを勘案して総合的に判断します。

不要物としていわゆるお金を払って処理してもらうものが廃棄物、対価を得ることができるものが有価物です。たとえば、豆腐を作る過程でできる「おから」は有償で売ることもできますが、多くは処分料を払って引き取ってもらうので、廃棄物とされています。

 

<産業廃棄物>

事業活動から生じる廃棄物のうち、「燃え殻、汚泥、畜産業から排出される動物のふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、畜産業から排出される動物の死体」など20種類の廃棄物をいいます。

産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるものを「特別管理産業廃棄物」といいます。

 

<一般廃棄物>

産業廃棄物以外の廃棄物をいいます。

一般廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるものを「特別管理一般廃棄物」といいます。

 

法律条文

 

5.法律の対象者

<産業廃棄物>

廃棄物を発生させた事業者(企業)自身が、廃棄物を処理しなければならないとされています。では、“自らの責任における処理”とは具体的にどのようなことを指すのでしょうか。

「自ら処理を行う」といっても、廃棄物処理法施行令に規定されている「産業廃棄物処理基準」に従わなければいけません。廃棄物を工場敷地内に埋める、たき火で燃やす(野焼き)などの行為は許されていません。自ら廃棄物処理ができない場合には、許可を有する産業廃棄物処理業者へ基準に従って委託しなければなりません。

 

<一般廃棄物>

各市町村は一般廃棄物を適正に処理・再利用するために、ごみの出し方・分別ルールを決めています。国民は、ごみ出し・分別のルールを守ることで、市町村の適正処理推進に協力しないといけません。不法投棄をしたり、不適正処理をしたりすることのないようにするためには、市町村の定めるルールに従うことが、実質的に国民の義務になります。

一般廃棄物の収集又は運搬業者は、その区域を管轄する市町村長の許可を受けなければいけません。

 


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