SDGsコラム

中国・北京市、2度目の「赤色警報」発令

中国・北京市は、最も深刻なレベルの警報である「赤色警報」を発令した。工場の操業や、車両の通行などが厳しく制限される緊急措置が、19日朝から取られた。この「赤色警報」は2013年に導入されて以来、初めて発令されたのが今月7日であったが、ほどなくしてこの度の2度目の発令となった。これらの措置は、22日まで続く予定とのことである。

中国外務省の洪磊報道官は記者会見で、環境の改善に尽力していると述べ、政府としても対策を講じる方針であるとした。

(以上、各報道記事を参照して要約)

 

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HUB’S EYE(リサイクルハブコンサルタントの分析)

 

昨今ますます深刻化している中国の大気汚染ですが、主な原因は石炭を燃やしていることと言われています。急増した自動車の排気ガスも大きな要因ではありますが、エネルギー消費の大部分を石炭に頼っている現状があります。このエネルギー源の転換とCO2の削減、大気汚染の改善を結びつける観点で分析します。

 

先日のCOP21でCO2削減目標に関する「パリ協定」が採択されたのは記憶に新しいところですが、中国もこれを支持し、石炭の使用を抑制するエネルギー転換政策が急務となっています。

そこで、CO2の削減につながるエネルギー源としてバイオマス発電とRPFが挙げられます。

 

バイオマス発電はトウモロコシなどの植物由来の燃料を*焼却し、発電する手法です。これにより、計算上大気中のCO2が削減されるということになります。

懸念点としては燃料調達のための広大な農地が必要であること、燃料輸送のためのCO2排出量が増えてしまうことです。また、石炭の燃焼に比べると大気汚染の原因物質は少ないので、エネルギー源切り替え時点からある程度の効果は望めます。

 

RPFは、石炭代替燃料として廃棄物より生産されます。RPFは石炭と同等の発熱量がありながら、CO2の排出量は2/3、灰分の発生率は半分以下とされ、バイオマス燃料同様に注目を浴びているクリーン燃料です。RPFによる発電は、廃棄物の問題と、CO2や大気汚染の問題も同時に解決可能である優れた発電手法であると言えるでしょう。

懸念点としては安定した原料の調達(=廃棄物)が難しいことです。しかし、エネルギー源の切り替え時点から実際に発生するCO2や有害物質の量が減少するので、バイオマス以上に大気汚染対策に有効な発電手法であるといえるでしょう。

 

以上のバイオマス発電、RPFによる発電は中国の大気汚染対策およびCO2削減方法として有効であると言えます。しかし現在の石炭燃料とはコストの面でトレードオフなので、中国政府による強い後押しが必要でしょう。

中国政府は環境に配慮した政策を講じる意向とのことでしたが、上記のエネルギー源の転換が実現すれば、現在の深刻な大気汚染の状況から脱することが可能となるのではないでしょうか。

 

 

*実際に焼却するので、その時点でCO2は発生しますが、「カーボンニュートラル」の考えの下、燃焼を行っても結果として大気中のCO2の増加につながらないとされています。

 

【参考】

バイオマス発電のデメリット・問題点 | みんなの自然エネルギー

http://ore30.com/biomass/demerit.html