事業系ごみの正しい捨て方・処分方法

【段ボール・古紙・機密書類編】事業系ごみの出し方

この記事の要約

事業所で古紙・ダンボールを出す場合、自治体の資源回収は原則利用できない

23区のごみ処理券でも排出出来るが、処理費は割高

条件によって、無料回収・有価買取できる場合がある

 

<この記事の対象者>

古紙・ダンボールを廃棄したい事業者(法人・個人事業主問わず)

 

家庭で出す場合との違い

家庭で古紙・ダンボールが発生した場合、例えば東京23区では資源回収の日に出せば自治体で回収してくれます。

 

ただしあくまで一般家庭向けの行政サービスとなっており、事業者は利用することが出来ません。
個人事業・大企業など事業者の大小問わず、自社処理もしくは業者に委託して処理する必要があります。

 

なお、定期購読している新聞であれば、販売店が独自に回収しているケースもあります。(ちり紙交換の名残)

 

少量排出の場合(目安:1回につき数枚程度)

東京23区の少量排出事業者に限られますが、ごみ処理券でも対応可能です。

 

  • ・「古紙」はヒモで縛り、新聞・雑誌類は高さ10cmにつき10リットルのごみ処理券1枚
  • ・ダンボールは2枚につき10リットルのごみ処理券1枚

(足立区の例)

 

例えば、ダンボールを1枚捨てるのに38円掛かる計算です。(ごみ処理券 76円/10L)
箱での商品購入や納品が多い事業者にとっては、大きな負担になります。

 

※ごみ処理券の詳しい説明は、下記ページを参照
【東京23区・少量排出事業者向け】事業系ごみの出し方ガイド

 

中量排出の場合(目安:月に20枚以上)

1日の排出が1~2枚といった排出量であれば、廃棄物業者に回収依頼で問題ありません。
業者によって変わりますが、多くの場合は可燃ごみと同じ程度の処理料金が必要です。

 

業者によっては、少量でも無料で回収してくれる場合があります。

 

もしダンボールを溜めておける場所があるならば、こまめに出すのではなく大量に溜めましょう。
1回の回収量が多ければ多いほど、無料回収になる可能性は高くなります。

 

多量排出の場合(目安:月に100枚以上)

月に100枚以上といったケースでは、有価買取の可能性を検討しましょう。
工場や卸業では多くのダンボールが排出されますが、古紙リサイクルが得意な業者に依頼する事で有価買取できることがあります

 

ダンボール置き場にパッカー車が入っていける、積み込み作業が容易、厚みのある重いダンボールが多い、1回の回収が数百キロ~数トンという多量の排出であれば、有価買取の可能性は高くなります。

 

スポット回収・定期回収のどちらかだけ得意な業者もあります。また、エリアによっては競争が激しいところ・業者が少ないところなどがあります。まずは、多くのリサイクル業者とネットワークがあるリサイクルハブまでお気軽にご相談下さい。

 

ワンポイントアドバイス

有価買取を実現する為には、しっかりとした分別が必要です。
量がたくさんあっても、分別されていないと価値が下がったり、有価買取できない場合があります。

 

例えば、10円/kgと5円/kgの古紙が混ざっている場合、リサイクルの質が下がってしまう為に全て5円/kgの取引になるというケースがあります。(古紙の比率や種類で変わりますが、下がる事はあってもあがる事はありません)

 

古紙の価値を簡単に判別するには、下記項目をチェックして下さい。

 

☑ パルプ100%であること(パルプ100%>再生紙)
☑ 白い紙であること
☑ 印刷が少ないもの(黒インクのみ>カラーインク)
☑ ラミネートしていないこと
☑ 特殊加工(ラメなど)していないこと
☑ 金属インク(シルバーやゴールドに光る)を使用していないこと
☑ 臭いや汚れの付着がないこと
☑ シュレッダーしていないこと(紙の繊維を壊さない機器であれば、問題ない場合があります)

 

古紙のリサイクル方法には、白い再生紙をつくる為に漂白を行う場合もあります。
ようは、上質の白い紙でかつリサイクルの処理工程が少なければ価値が高いということです。

 

【分別のコツ】

古紙は種類ごとに分別します。スペースがある場合は、ダンボール・オフィス用紙・シュレッダー等でそれぞれの置き場を用意しましょう。
またオフィス用紙(コピー用紙)は、事務所にリサイクル用の箱を用意するだけでも十分対応できます。

 

下記表は、古紙がリサイクルされるとどのような品目に再生されるかを表にしたものです。
古紙は、リサイクルされると同等のものか紙質ランクが落ちたものに再生されます。リサイクルしやすい古紙ですが、繰り返し再生すると紙の繊維が痛んでいく為です。

 

 

禁忌品に注意

古紙のリサイクルには、禁忌品と言われる物があります。
「紙なのでリサイクル出来そう!」と思っても、混ぜることで他のリサイクルできる古紙に悪影響を及ぼしてしまうものがあるので、注意して下さい。

 

禁忌品に該当するものはリサイクル業者によって異なりますが、多くの業者で該当する品目について説明致します。

 

種類 品目例 理由
カーボン紙・ノンカーボン紙 配送伝票 特殊インクが他の紙に移る、ロウが含まれる
感熱紙 レシート・FAX用紙 再生後、熱を加えると色が出てしまう為
シール インデックス・ステッカー 粘着物が穴あき等の悪影響を及ぼす
台紙 シールの台紙 紙ではなく、プラスチック製
のり付きの紙 封筒・切手 粘着物が穴あき等の悪影響を及ぼす
ラミネート加工 店舗POP・会員カード 水で分離出来ない
写真 写真店で現像したもの 水で分離出来ない
金属インク 医薬品パッケージ 再生に適さない
昇華転写紙 アイロンプリントやそれが施されたもの 再生後製品に色が浮かび上がる
感熱発泡紙 グッズ・販促品など 再生後、熱を加えると凸凹が出てしまう
小さな紙・シュレッダー 名刺・機密書類 再生時に繊維が取れない
臭い・汚れ ピザやケーキ等の箱 再生後製品に臭いや汚れが移る

 

禁忌品については、委託する業者によって見解が異なりますので、確認が必要です。

古紙のリサイクルとして不可となったものは、一般廃棄物(可燃ごみ)もしくは、産業廃棄物に該当します。適正に処理しましょう。

 

※詳しい古紙の有価買取単価は、こちら
廃棄物の有価買取・有価売却(紙)

 

機密書類(機密古紙)の廃棄方法

事業を行う上で、社外に絶対に漏らせない機密書類も古紙として排出することが可能です。
(マテリアルリサイクル対応する場合に限ります)

 

機密書類の方法は業者ごとに異なりますが、メジャーな方法は「ダンボールを開封せず溶解処理」です。
運搬や処理業者側でもダンボールは開封せず、内容物を見ないで処理をします。かつ書類はリサイクルされますので、古紙として取り扱う事が可能です。

 

ただし複数種類の古紙が混ざっており、ダンボール箱も一緒に溶解する事から、リサイクルとしての質は低めです。

 

機密書類の処分には、処理料金が必要です。有価買取という選択肢はありません

 

また機密書類の処分は、古紙買取とは別で専門のサービスがあります。
回収量が少なくてもOKの業者や、量が多いとボリュームディスカウント出来る業者など様々です。

 

【料金例】
・1箱あたり 850円
・最低回収量 5箱から
・ダンボールサイズ:3辺合計が110cm以下(ダンボールは排出側で準備)

 

リサイクルハブの古紙ワンストップ対応

リサイクルハブでは、少量から多量・機密古紙でもニーズに合わせた対応をするため、より安く、より環境に優しい古紙リサイクルの処理を実現できます。

 

リサイクルハブは、お客様の廃棄物種類・廃棄量に応じた最適な回収・処理方法をご提案します。

 

まずは、お気軽にリサイクルハブにご相談下さい
多くのリサイクル業者とのネットワークがあるので、首都圏であればほとんどのエリアで対応可能です。

 

 

 

 

 


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