1.木くずとは?
以下の業種からの木くずに限ります。
1) 建設業(工作物の新築、改築または除去により生じたもの)
2) 木材又は木製品の製造業(家具の製造業を含む。)
3) パルプ製造業
4) 輸入木材の卸売業及び物品賃貸業
5) 貨物の流通のために使用したパレット(パレットへの貨物の積付けのために使用したこん包用の木材を含み、木製パレットは除く。)
注: PCB(ポリ塩化ビフェニル)が塗布され、または染み込んだものはPCB汚染物
2.木くずの具体例
- 建設業関係の建物、橋、電柱、工事現場の廃木材(工事箇所から発生する伐採木や伐根含む)
- 木材
- 木製品製造業関係の廃木材
- おがくず
- パーク類
- 梱包材くず
- 板きれ
- 廃チップ など
3.木くずの主なリサイクル方法
<概況>
焼却または埋め立て処分されることが多かったのですが、建設工事に係る資源有効利用・廃棄物の適正処理を推進するための建設リサイクル法の施行や、資源価値が見直されたことにより、以前より再生利用率が向上しリサイクルが主流となりました。
現在では排出量597万トンのうち、最終処分率6%と再生利用率68%となっています。(2007年度 環境省による)
<主なリサイクル用途・方法>
- マテリアルリサイクル (製紙原料、土木資材、肥料・飼料、農業資材)
製紙原料、ボード原料、堆肥原料、マルチング材の原料などに再生利用可能です。工程としては、苛性ソーダ等の薬品を使用し木材繊維を取り出し木材パルプに加工したり、木くずを細かく破砕しボード原料にとして加工するものがあります。なお、マルチング材とは、街路樹の植え込みなどの雑草を防止するため敷設されるチップのことを指します。 - サーマルリサイクル (木材チップ、バイオマスエネルギー)
細かく破砕し燃料用チップに再生利用したり、バイオエタノールとしてバイオマス燃料を木くずより抽出することが可能です。バイオエタノールはサトウキビやトウモロコシから抽出することが通常だが、木くずを薬品処理などすることによっても抽出できます。 - 鋳物廃砂の再利用(セメント原料、路盤材)
鋳型の原料となる砂を鋳物砂といい、廃棄される際にスラグ同様、セメント原料や路盤材、再生骨材などに再生利用されています。鋳物廃砂を再生利用する際に鋳物砂と鉄などの異物と磁力選別します。ここで分けられた鋳物砂は再度利用され、鉄と砂の混合物は鋳型に流し込む溶湯(溶かした金属)へ再利用されます。鋳物砂の原料となる、ケイ砂の節約にもつながっています。
<その他の処理方法>
破砕処理し、その後焼却または最終処分されます。