廃棄物の種類と処理・リサイクル方法

ばいじん

ばいじんのイメージです

1.ばいじんとは?

ばいじんのイメージです燃え殻と同様に焼却炉で焼却された産業廃棄物のうち、炉内の集じん装置で捕捉されたススなどの固体粒子状の物質を指します。

 

※燃焼以外から発生する固体粒子は、法的には「粉じん」として区別します。

2.ばいじんの具体例

  • バグフィルター捕集ダスト
  • サイクロン捕集ダスト
  • 石炭灰
  • コークス灰
  • 製紙スラッジ焼却ダスト
  • SUSダスト
  • EP灰
  • 廃砂ダスト
  • 転炉ダスト
  • 鉄鋼ダスト
  • 電気炉ダスト
  • キュポラダスト
  • 各種重金属含有ダスト  など

3.ばいじんの主なリサイクル方法

<概況>

最終処分率は16%となり、産業廃棄物全体の最終処分率5%に比べると、最終処分される比率は高くなっています。(2007年度 環境省より)

上記の最終処分率とは、管理型最終処分場に直接埋められるばいじんの比率です。重金属が含まれる有害なばいじんが発生しそのまま最終処分を行う場合は、遮断型最終処分場の受け入れ量が少ないこともあり、通常は安定化処理を行った上で管理型最終処分場で処分されます。

安定化処理には、コンクリート固化・キレート剤を用いた固化・溶融があります

 

<主なリサイクル用途・方法>

  • 路盤材など
    廃棄物の溶融処理による無害化処理(廃石綿などにも関係)
  • 金属回収(亜鉛)
    前処理装置の設置により、ばいじんを亜鉛濃度で選別しリサイクル効率が向上可能

 

<その他の処理方法>

・コンクリート固化…有害物質を閉じ込め、ばいじんの飛散を防止できるが、廃棄物全体の容量が著しく増大してしまうデメリットがあります。

・キレート剤を用いた固化…固化処理後、重金属その他の有害物質の溶出試験を行い、基準をクリアした固化物は管理型最終処分場で埋立てられる。キレート剤を添加しすぎると、処分場からの溶出した水質が悪化するおそれがあります。

・溶融…廃棄物の大幅な減容が可能であり、また溶融後に残るスラグを路盤材などの土木資材へリサイクルすることもでき、大きなメリットがあります。