廃棄物リサイクルの現状と歴史

野積みされた使用済みタイヤの適正処理について [通知H12.7.24]

野積みタイヤイメージ
通知:「野積みされた使用済みタイヤの適正処理について」とは

(衛環65号)
平成12年7月24日のこちらの通知は、野積みされた廃タイヤにより生活環境保全上の支障が多く出たことにより出されたものです。
※便宜上、衛産95号と衛環65号を同時に掲載しています

 

野積みされた廃タイヤは、中に雨水などが溜まりやすく、蚊・はえなどの害虫の発生源になるなど、公衆衛生の向上に支障を生じます。

 

当時、なぜこのような「使用済みタイヤ」に限定された通知が出されたのでしょうか。まだ自動車リサイクル法の制定前であり、全国で廃自動車がスクラップ場などに積み上げられておりました。使用済みタイヤが野積みされている現場もあり、占有者は有価物であると主張し、廃棄物ではないと処理しないで放置されている事がありました。有価物として主張するので、行政や警察は対応しにくい状況だったとの事です。

 

そこで使用済みタイヤの適正処理について、具体的な通知が出されました。
長期にわたり放置が行われているという事を「概ね180日以上」としました。さらに「履行期限が確定した具体的な契約が締結されている事」と、使用済み廃タイヤが有価物として取引出来るのか契約の有無にまで踏み込んでいます。

 

「有価であれば廃棄物ではない」という判断ではなく、廃棄物は総合判断説で考えるという事がよく分かる通知の1つです。

 


(原文)

<平成12年7月24日 衛環65号>

各都道府県・各政令市産業廃棄物行政主管部(局)長あて
厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課長通知

 

廃棄物の定義については昭和四六年一〇月二五日付け環整第四五号により通知しているところであるが、最近、廃棄物である使用済みタイヤを有価物等であると称して野積みすることにより、生活環境保全上の支障が生じている事案が多く発生している。
野積みされた使用済みタイヤは、蚊、はえその他の害虫の発生源となるなど生活環境の保全及び公衆衛生の向上に支障を生ずるおそれがあることから、廃棄物行政を主管する貴職におかれては、これらの事案に対して廃棄物の適正な処理を実施するため、左記事項に留意の上、措置命令等の行政処分をもって厳正に対処されたい。

 

 

一 廃棄物とは、占有者が自ら利用し、又は他人に有償で売却することができないために不要になった物をいい、これらに該当するか否かは、その物の性状、排出の状況、通常の取扱い形態、取引価値の有無及び占有者の意思等を総合的に勘案して判断すべきものであること。

 

二 占有者の意思とは、客観的要素からみて社会通念上合理的に認定し得る占有者の意思であること。

 

三 占有者において自ら利用し、又は他人に有償で売却することができるものであると認識しているか否かは、廃棄物に該当するか否かを判断する際の決定的な要素になるものではないこと。

 

四 占有者において自ら利用し、又は他人に有償で売却することができるものであるとの認識がなされている場合には、占有者にこれらの事情を客観的に明らかにさせるなどして、社会通念上合理的に認定し得る占有者の意思を判断すること。

 

五 使用済みタイヤが廃棄物であると判断される場合において、長期間にわたりその放置が行われているときは、占有者に適正な保管であることを客観的に明らかにさせるなどして、客観的に放置の意思が認められるか否かを判断し、これが認められる場合には、その放置されている状態を処分として厳正に対処すべきこと。

 

参考:環境省


(原文)

<平成12年7月24日 衛産95号>

各都道府県・各政令市産業廃棄物行政主管部(局)長あて
厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課産業廃棄物対策室長通知

 

標記については、本日付け環整第六五号厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課長名で通知したところであるが、なお、左記事項に留意の上、野積みされた使用済みタイヤの適正処理の確保に遺漏なきを期されたい。

 

 

一 前記通知四における占有者に明らかにさせる事情としては、次のいずれかを挙げることができること。

 

(一) 溝切り等を行いタイヤとして利用する、土止め、セメント原料又は燃料として利用するなど使用済みタイヤを自ら利用するものであって、これらの目的に加工等を行うため速やかに引渡しを行うことを内容とし、かつ履行期限の確定した具体的な契約が締結されていること。

 

(二) 前記(一)のとおり利用するために、使用済みタイヤを他人に有償で売却するものであって、これらの目的のため速やかに引渡しを行うことを内容とし、かつ履行期限の確定した具体的な契約が締結されていること。

 

二 前記通知五における「長期間にわたりその放置が行われている」とは、概ね一八〇日以上の長期にわたり乱雑に放置されている状態をいうものであること。

 

三 前記通知五における占有者に明らかにさせる事情としては、次のいずれかを挙げることができること。

 

(一) 溝切り等を行いタイヤとして利用する、土止め、セメント原料又は燃料として利用するなど使用済みタイヤを再生利用するものであって、これらの目的に加工等を行うため速やかに引渡しを行うことを内容とし、かつ履行期限の確定した具体的な契約が締結されていること。

 

(二) 前記(二)のとおり再生利用するために、使用済みタイヤを他人に有償で売却するものであって、これらの目的のため速やかに引渡しを行うことを内容とし、かつ履行期限の確定した具体的な契約が締結されていること。

 

参考:環境省


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